事故物件に留学生が住む理由とは?告知義務の盲点と賃貸の裏側

事故物件に留学生が住む理由とは?告知義務の盲点と賃貸の裏側について知っておくべき 理由を厳選して解説いたします。

日本の賃貸市場において、過去に自殺や他殺、孤独死などが発生した「事故物件」に外国人留学生が入居する割合が高いのはなぜでしょうか。不動産仲介の現場取材や業界関係者へのヒアリングから、4つの構造的要因が浮き彫りになっています。

第1の要因は、事故物件特有の家賃相場と初期費用の安さです。心理的瑕疵が存在する部屋は、周辺の同条件物件と比較して家賃が20%〜50%程度減額されるケースが珍しくありません。物価高や円安の影響を受け、限られた仕送りやアルバイト代で生活をやりくりする留学生にとって、月々の固定費を大幅に抑えられるメリットは極めて大きくなります。

第2の要因として挙げられるのが、留学生が直面する賃貸審査の極端な厳しさです。日本国内において、留学生が部屋を借りる際には「連帯保証人が見つからない」「家賃保証会社の審査が通らない」という高いハードルが存在します。通常の一般物件では門前払いされるケースが多い中、入居者を切望している訳あり物件では留学生の需要が歓迎され、保証人不要の賃貸契約が用意されているケースが多い実情があります。

第3の要因は、死生観や宗教観の違いから「事故物件を気にしない」層が一定数存在する点です。日本国内では「霊」や「前入居者の死」に対して強い忌避感を抱く傾向が根強いですが、国や文化圏によっては「部屋そのものが清潔でリフォームされていれば、過去の履歴は気にしない」という合理的な割り切りを持つ人々も少なくありません。

第4の要因は、事故物件を抱えるオーナー側の空室対策です。日本人の入居希望者が寄り付かない物件を長期間放置すれば、家賃収入が途絶えるだけでなく建物の老朽化も進みます。そのため、入居条件を大幅に緩和して留学生を積極的に受け入れるオーナーが増加しています。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。