宇宙飛行士になるには?文系解禁の真相とJaxa選抜倍率のリアル
メディアでヒーローとして報じられる姿から「宇宙飛行士は億単位の報酬を得ているのではないか」という誤解が根強く存在します。しかし、JAXAは国立研究開発法人であり、宇宙飛行士の年収と待遇は基本的に一般公務員の給与体系に準拠した規定に基づいて支給されます。
JAXA職員としての基本給は、年齢や実務経験年数に応じて決定されます。30代前半で採用された場合の年収はおよそ800万〜900万円前後、40代のベテラン飛行士で1,000万〜1,200万円程度というのが現実的なレンジです。民間大企業の役員や外資系コンサルタント、先端ITエンジニアのトップ層と比較した場合、決して突出した高給とは言えません。
宇宙飛行手当や海外出張手当、過酷な訓練に伴う特殊勤務手当は付加されるものの、それらは命を懸けたリスクや長期間に及ぶ家庭生活の犠牲に対する代償としては控えめな水準にとどまります。
実際の任務サイクルは、華やかなフライトの瞬間の何倍もの過酷な下積みに費やされます。NASAジョンソン宇宙センター(米ヒューストン)や欧州宇宙機関(ESA)への長期単身赴任、極寒のアラスカや荒野でのサバイバル訓練、ジェット練習機T-38の操縦訓練など、1年中世界中を飛び回りながら身体を限界まで追い込む日々が数年間続きます。報酬や社会的ステータスを第一の目的に据えて目指す職業としては、あまりにもコストパフォーマンスが見合わないのが偽らざる真実です。