めしべとおしべの違いと覚え方!テストで迷わない図解と受粉の仕組み
Web上のQ&AサイトやSNS上の学習コミュニティでは、植物の受粉に関して誤った解釈がしばしば拡散されています。その最たる例が「花粉はおしべから出る精子のようなもの」という乱暴な単純化です。
厳密な植物生理学において、花粉そのものは精子(精細胞)ではありません。花粉は、内部に生殖細胞を内包した「カプセル」のような存在です。めしべの柱頭に花粉が付着すると、花粉から「花粉管」という管がぐんぐんと伸びていきます。その管の中を、花粉の内部で作られた「精細胞」が移動し、胚珠の中にある「卵細胞」と合体します。
「花粉=精子」と雑に覚えてしまうと、中学3年生の生物分野で出題される「顕微鏡で花粉管の伸長を観察する実験」の記述問題で、劇的な減点を食らうことになります。「花粉は運搬用のカプセルであり、受粉後に伸びる花粉管を通って精細胞が胚珠へ届く」というステップを正確に理解しておくことが、高校入試での上位層への分岐点となります。
また、道端や理科室で実物を観察する際の「見分け方の盲点」も存在します。ツバキやユリのように分かりやすい花ばかりではありません。花によってはめしべとおしべが別の花に分かれている「雌雄異花(キュウリ、ヘチマ、トウモロコシなど)」も存在します。この場合、根元がすでにふっくらと膨らんでいる花が「雌花(めしべのある花)」、細い茎の先に花粉をつけた花が「雄花(おしべのある花)」です。「1つの花の中に必ず両方が同居しているとは限らない」という例外への目配りも忘れてはなりません。