デビュー35周年の情熱——演歌界を歩み続ける歌手・田川寿美が今、若者世代の心までも揺さぶる理由
田川寿美というアーティストを語る上で欠かせないのが、見事な和装姿でアコースティックギターをかき鳴らすパフォーマンスだ。正統派演歌歌手としての着物姿と、アコースティックギターの軽快かつ繊細な音色。一見すると対極にある二つが見事に融合したステージは、初見の観客をひと目で魅了する。
このスタイルは単なる奇をてらったパフォーマンスではない。自らギターを奏でることで、自身の歌声とのニュアンスや間(ま)を完璧にコントロールし、楽曲により一層の臨場感をもたらしている。伝統を守りつつも新たな表現手法を取り入れる探求心こそが、演歌・歌謡曲のファン層を超えた広がりを生み出した原動力だ。