車のメーターに出る「船マーク」の正体とは?赤と青の違いと緊急時の対処法

車のメーターに出る「船マーク」の正体とは?赤と青の違いと緊急時の対処法の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

JAF(日本自動車連盟)が公表しているロードサービス主な出動理由の統計データにおいても、「過熱・冷却水トラブル(オーバーヒート)」は一般道・高速道路を問わず年間を通じて上位にランクインしています。特に夏季の猛暑時だけでなく、冬場の寒冷地における凍結トラブルやメンテナンス不足車両での発生が目立ちます。

現場の整備士への取材によると、警告灯をめぐるトラブルで最も多いのが「あと数キロで目的地だから」「警告が出たり消えたりしていたから大丈夫だと思った」というドライバーの判断遅れです。

エンジンブロックは精密なアルミニウム合金や鋳鉄で構成されています。冷却水が失われた状態でシリンダー内部の温度が急激に上昇すると、ピストンとシリンダー壁面が異常膨張して癒着する「エンジン焼き付き」が発生します。こうなるとシリンダーヘッドは熱で歪み、気密性を保つガスケットが吹き抜け、エンジンオイルと冷却水が混ざり合って完全に使用不能となります。

「ホースの亀裂による冷却水漏れだけであれば、数千円から2万円程度の部品・工賃で済んでいたはずが、無理に自走した結果、リビルト(再生)エンジンの載せ替えで総額80万円以上の請求になった」という事例は整備現場で日常茶飯事です。赤色の警告灯は、「今すぐ走るのをやめろ」という愛車からの最後の懇願に他なりません。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。