Dreams Come True吉田美和のDnaを継ぐ者――弟・吉田勉が北海道で鳴らし続ける「もう一つの歌声」と独自の音楽人生
二人の歌声を比較すると、非常に興味深い事実が見えてくる。吉田美和の歌声が「天に向かって突き抜ける光」であるならば、勉氏の歌声は「大地に深く染み込む雨」のようだ。姉が持つ圧倒的なハイトーンとビブラートに対し、弟はハスキーで深みのある低音から中音域を得意とする。
この対照的なスタイルこそが、彼が「吉田美和の弟」というレッテルから脱却し、一人のアーティストとして認められた要因だ。姉の七光りを利用するどころか、むしろその名前が先行することを嫌い、初期の活動では血縁関係を積極的に明かさなかった時期もあるという。自らの実力だけで勝負する、その職人気質なプライドが格好いい。