両国回向院の真実|鼠小僧の削り石とペット供養・相撲発祥の謎

両国回向院の真実|鼠小僧の削り石とペット供養・相撲発祥の謎を詳しくリサーチ! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。

境内を歩くと、小さな石碑の前に小石とプラスチック製の容器が整然と置かれた一角に目が留まります。江戸時代後期に大名屋敷ばかりを狙って盗みを働き、庶民に分け与えたと伝わる義賊・鼠小僧次郎吉の墓です。

長年にわたり幕府の厳しい追手をすり抜け、決して捕まらなかったことから、いつしか庶民の間で「どんな難関もするりと通り抜けられる」「運を盗み取ることができる」という信仰が芽生えました。これが転じて、現代では「志望校の合格祈願」「ギャンブルやビジネスの勝負運」「金運上昇」をもたらす強力なパワースポットとして定着しています。

参拝者は備え付けの削り石を使い、墓石の粉を削り取って持参した紙や専用の袋に包んで持ち帰るという独特の風習があります。現地で長年見守る関係者の証言によると、かつては本物の墓石が削られすぎて削落寸前になった時期があり、現在は墓石の手前に身代わりとなる「お前立ち(削り専用の石)」が設置されています。

削り取った微量の石粉は、財布に忍ばせたり、お守り袋に入れて受験票とともに持ち歩くのが通例とされています。決して力任せに削るのではなく、数回軽くこすり合わせて祈りを込めるのが粋な参拝マナーです。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。