【独自検証】『絶歌』出版から11年――元少年Aの「手記」が平成・令和の犯罪報道と被害者感情に残した拭えぬ傷痕
元少年Aは医療少年院での手厚い社会復帰プログラムを経て、身元を秘匿されたまま社会へ戻った。しかし、手記の出版によって自ら「匿名」の静寂を破り、世間の関心を再燃させたのは他ならぬ彼自身だった。
重大犯罪を犯した元少年の更生とは何か。人目を忍んで生きることが更生なのか、それとも社会に言葉を問い続けることが表現の権利なのか。現在、40代半ばとなった彼がどこでどのような人生を送っているのかは闇の中にある。だが、彼が投じた一冊の書籍は、「重大少年犯の社会復帰と市民の知る権利・安全確保」という対立軸に、今なお明確な解を与えていない。