フルーツジュースは本当に健康?意外な糖分リスクと正しい選び方
生の果物をそのまま食べることと、それを搾って液体にして飲むこと。この2つの間には、生理学的に極めて大きな隔たりが存在する。果物を搾汁するプロセスにおいて、血糖値の急上昇を抑える重要なバリアである「食物繊維」の大部分が失われてしまうからだ。
食物繊維というブレーキを失った液状の果糖(フルクトース)は、消化器官を通り抜け、驚くべきスピードで小腸から吸収される。カリフォルニア大学サンフランシスコ校の名誉教授であるロバート・ラスティグ博士らの研究によれば、一気に小腸へ流れ込んだ大量の果糖は、そのまま直行便で肝臓へと運び込まれる。肝臓の処理キャパシティを超えた過剰な果糖は、速やかに内臓脂肪へと変換され、インスリン抵抗性や非アルコール性脂肪肝疾患のリスクを高める要因となるのだ。
世界保健機関(WHO)が提示するガイドラインでも、果汁に含まれる糖分は「遊離糖類(Free Sugars)」に分類されており、加工食品に添加される砂糖と同等に注意すべき存在として扱われている。つまり、いくら「無添加」を謳う100%ジュースであっても、体内で起きる代謝反応という観点においては、一般的な清涼飲料水と大きな差がないという驚くべき現実がある。