竹中平蔵とパソナの真相|会長退任の理由と利益誘導疑惑の全貌
竹中氏に対する批判の核心にあるのが、「労働者派遣法改正を通じたパソナへの利益誘導疑惑」と「政商」というレッテルです。この批判の根拠と実態を時系列で整理する必要があります。
小泉政権下(2001〜2006年)、経済財政政策担当大臣などを歴任した竹中氏は、構造改革と規制緩和を主導しました。特に1999年の派遣対象業務の原則自由化に続き、2004年には製造業への派遣が解禁され、日本の非正規雇用率は急上昇しました。この規制緩和によって派遣市場が爆発的に拡大し、パソナをはじめとする大手人材派遣会社が莫大な利益を享受したのは紛れもない事実です。
批判派は「自身が推進した規制緩和で肥大化した業界のトップに天下り、利益を得た」と非難します。一方、竹中氏側は「硬直化した日本の雇用市場に柔軟性を持たせ、雇用の機会を増やすためのマクロ経済政策であり、特定企業への便宜ではない」と一貫して反論しています。法的な違法性は認められていないものの、政策決定者から利害関係企業のトップへと転じた経歴は、日本型の利益誘導モデルとして今なお厳しい視線が注がれています。