【東大寺二月堂】お水取りの歴史と24時間参拝の真相!絶景夜景解剖
一般に「お水取り」の名で親しまれる東大寺修二会の正式名称は、「十一面悔過法要(じゅういちめんけかほうよう)」と呼びます。私たちが日頃無意識に犯している過ちを、二月堂の本尊である十一面観世音菩薩の御前で告白・懺悔し、国家の安泰、五穀豊穣、万民の幸福を祈る厳格な宗教儀礼です。
この行法を務めるのは、厳しい選考を経て選ばれる11名の僧侶「練行衆(れんぎょうしゅう)」です。練行衆は本行に入る前の2月下旬から「別火(べっか)」と呼ばれる前行に入り、世俗の火を断ち、自炊生活を送りながら心身を極限まで清めます。そして3月1日からの本行に入ると二月堂内の参籠宿所に完全に籠もり、外界との接触を一切断ち切ります。
堂内では1日6回、昼夜を問わず勤行が繰り返されます。極寒の板間に幾度も全身を激しく投げ打つ「五体投地(ごたいとうち)」や、巨大な松明の火の粉が舞い散る中で激しく走り回る「達陀(だったん)の秘法」など、その過酷さは肉体の限界を超越するほどです。平安時代や鎌倉時代の戦乱、昭和の戦争下に至るまで一度も途切れることなく続いてきた理由は、この不退転の信仰心と厳格な戒律の継承にあります。