カップルの昔の言い方とは?アベックの語源と死語になった真相を徹底解明

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現代において「カップルの昔の言い方」の筆頭として挙げられるのが「アベック」です。この言葉のルーツは英語ではなく、フランス語の前置詞「avec」に由来します。フランス語本来の「avec」は英語の「with」に相当し、単体で「男女の恋人同士」を指す名詞ではありません。あくまで「〜と一緒に」「〜を伴って」という付帯状況を表す語句でした。

日本にこの表現が流入したのは1920年代、大正末期から昭和初期にかけてのことです。当時の東京・銀座を闊歩していたモダニスト(モボ・モガ)たちが、男女が連れ立って歩く様子を洒落て「アベックする」「アベックで歩く」と動詞・副詞的に使い始めたことがきっかけとされています。当時の流行語を紹介した文学作品や風俗資料にも、先端的な都市文化のアイコンとしてアベックの記述が散見されます。

戦後の高度経済成長期を迎えると、アベックは完全に大衆化し、名詞として定着しました。喫茶店には2人掛けの「アベック席」が設けられ、観光地には「アベック割」が登場するなど、昭和30年代から50年代にかけては、男女の恋人関係を指す最も標準的かつポピュラーな表現として君臨していたのです。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。