安藤啓太の流体工学革命:ミクロな気泡が導く医療と産業の未来
液体を送り出す産業用ポンプ、船舶のプロペラ、水力発電のタービン。これらを苛む最大の敵がキャビテーション侵食(エロージョン)である。金属表面の近くで気泡が弾ける際、極小領域に局所的な超高圧が発生し、金属を削り取ってしまう。
流体と構造物の相互作用を解き明かす
安藤の研究グループは、気泡群が相互に及ぼし合う力学的影響と、壁面材料との高度な非線形相互作用を可視化・数理化することに成功した。従来は試行錯誤に頼っていたポンプやスクリューの耐久設計に、明確な理論的裏付けを与えた功績は大きい。
計算速度と精度を両立させた衝撃波捕捉アルゴリズムの開発により、ミクロな気泡挙動からマクロな機器全体の流動特性までをシームレスに解析する道を開いた。