なぜ地面を掘った?竪穴式住居の驚くべき科学と知られざる縄文の知恵
Q1:竪穴式住居の中で火を焚いて、茅葺き屋根が火事になる心配はなかったのですか?
A1:炉の真上には「火棚(ひだな)」と呼ばれる木製の格子棚を吊るすなどして、火の粉が直接屋根に届かないよう遮断する工夫がなされていました。また、日々の煙で屋根材にススやタールがコーティングされることで、適度な難燃性が備わっていたと考えられています。
Q2:教科書では「竪穴住居」「竪穴建物」など表記が揺れていますが、何が違うのですか?
A2:かつては人が住む場所として「竪穴住居(または竪穴式住居)」と一括りに呼ばれていましたが、近年の発掘調査で工房や貯蔵庫、集会所など住居以外の用途の建物も多く含まれていたことが判明しました。そのため、現在の考古学界や最新の歴史教科書では、より包括的で客観的な呼称である「竪穴建物」という表記が標準になりつつあります。
Q3:竪穴式住居の床に敷く敷物はどのようなものを使っていましたか?
A3:遺跡の土層からは、ガマやスゲなどの水辺の植物を編み込んだ「アンギン(編布)」や、樹皮、動物の毛皮を敷いていた痕跡が確認されています。直接冷たい土の上に座るのではなく、天然の断熱マットを幾重にも重ねて快適なクッション性と保温性を確保していました。