北陸新幹線延伸から2年、地域鉄道の「勝ち筋」は見えたか——あいの風とやま鉄道が挑む大改革の最前線
富山湾の新鮮な海の幸と、標高3,000メートル級の立山連峰。高低差4,000メートルに及ぶ富山の地形を名前に冠した観光列車「一万三千尺物語」が、いま国内外の旅人を惹きつけてやまない。
車内に足を踏み入れると、富山県産のスギを使った温かみのあるインテリアが広がる。供されるのは、富山湾の宝石と称される白エビや寒ブリをふんだんに使った極上の握り寿司だ。車窓に広がる日本海と山並みを眺めながら地酒を傾ける贅沢。2026年に入り、円安を追い風に個人手配の外国人富裕層の予約が急増している。移動手段としての鉄道から「乗ること自体が旅の目的」となる体験価値へのシフトが、客単価の大幅な引き上げを牽引している。