名曲サライの真実!ペルシャ語の語源と加山・谷村が遺した祈り
言葉の源流を遡ると、古代ペルシャ語(現代ペルシア語)の「sarāy(サラーイ)」に行き着く。その原義は「館」「宿館」「宮殿」、あるいは砂漠を行き交う旅人が羽を休める「隊商宿」を指す。
シルクロードの過酷な砂漠地帯を何週間も歩き続けた商人たちにとって、オアシスに佇むキャラバンサライは、渇きを潤し、生命を繋ぎ止めるための唯一のシェルターだった。灼熱の風と砂嵐から逃れ、他者と温かい火を囲む場所。つまりサライとは、単なる宿泊施設という物理的な構造物を超え、「生きて無事に帰り着く場所」、すなわち精神的な帰るべき家を意味していた。
遠く中東の砂漠で生まれた宿の概念が、海を越えた日本で「心のふるさと」という詩的な概念へと昇華された背景には、過酷な現世を旅するすべての人々への深い眼差しが存在する。