健康診断の表層性胃炎は放置Ng?胃がんリスクや萎縮性胃炎との違い

健康診断の表層性胃炎は放置Ng?胃がんリスクや萎縮性胃炎との違いとはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

一口に「慢性胃炎」と言っても、内視鏡で見える粘膜の状態や将来的な病変リスクには決定的な差異が存在します。それぞれの病態の違いを正確に把握できるよう、詳細な比較データを整理しました。

項目詳細・内視鏡所見主な原因と特徴ピロリ菌・胃がんリスク推奨される対処基準表層性胃炎粘膜表面の発赤、わずかな充血やむくみ。胃の構造破壊はない。ストレス、暴飲暴食、アルコール、自律神経の乱れ、香辛料。胃がんリスク:極めて低い
ピロリ菌陽性率は中等度。生活習慣の見直し、食事改善。症状がある場合は胃薬の服用。びらん性胃炎粘膜表面が浅く削れ、ただれ(びらん)や微小出血を伴う状態。強い精神的ストレス、鎮痛薬(NSAIDs)、過度な飲酒。胃潰瘍へ移行するリスクあり
胃がん直接リスクは限定的。胃酸分泌抑制薬や粘膜保護薬の投与。鎮痛薬服用の見直し。萎縮性胃炎粘膜が菲薄化(薄くなる)し、粘膜下の血管が透けて見える状態。長期間にわたるヘリコバクター・ピロリ菌の持続感染が主因。胃がん発症のハイリスク群
ピロリ菌関与が約80〜90%。ピロリ菌除菌治療が必須
年1回の定期内視鏡検査。

かんだクリニックの解説でも触れられている通り、表層性胃炎とびらん性胃炎は胃酸の攻撃力と粘膜防御力のバランスが崩れた際に発生しやすい一方、萎縮性胃炎はピロリ菌という明確な細菌感染による長年のダメージが主な原因です。

胃カメラの診断書に「表層性胃炎」とだけ書かれており、ピロリ菌感染の兆候(胃粘膜のびまん性発赤やヒダの肥厚、萎縮など)が見られない場合は、過度な発がんの心配をする必要はありません。ただし、過去に一度もピロリ菌検査を受けたことがない方は、表層性の所見であっても血液抗体検査や便中抗原検査、尿素呼気試験などを併せて実施しておくことが、将来の健康リスクを遮断する決定打となります。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。