ピアサポートとは何か?注目の理由と2026年最新動向を専門家が徹底解説
ピアサポーターになるために、国家資格は必須ではない。しかし、無研修で活動できるわけではなく、各領域で研修プログラムが整備されている。代表的なものを挙げる。
精神障害ピアサポーターの場合、各都道府県の精神保健福祉センターや民間団体が実施する「ピアサポーター養成研修」の受講が一般的な入り口だ。研修内容は、傾聴スキル、自己開示の方法、リカバリー(回復)の概念、個人情報保護、倫理規定などで、座学とロールプレイを組み合わせた30〜60時間程度のプログラムが多い。受講料は無料〜3万円程度で、自治体によっては無料で受講できる。
がんピアサポーターは、国立がん研究センターや各がん診療連携拠点病院が実施する養成研修を受講する。がん体験者であることが条件で、研修後は病院内のサロンや電話相談などで活動する。ボランティアとしての位置づけが多く、謝金は交通費程度の場合もある。
依存症回復支援のピアスタッフは、有給の常勤・非常勤職員として雇用されることが増えている。公益社団法人「全日本断酒連盟」やNPO法人の養成講座を修了し、さらに実務経験を積むことで、回復支援施設や医療機関での採用につながる。2026年現在、時給1,200円〜1,800円程度が相場で、福祉職としては決して高くないが、正規雇用の道も開けつつある。
2026年度からは、厚生労働省が「ピアサポーター養成の標準カリキュラム」の策定に着手しており、2026年度中の正式運用が予定されている。これにより、地域や団体ごとにバラバラだった研修内容の標準化が進むと期待される。