神宮外苑再開発はなぜ揺れる?2026年樹木伐採と球場建替の真相

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再開発計画の中で最も世論の神経を尖らせているのが、青山通りから聖徳記念絵画館へと続く4列の明治神宮外苑のイチョウ並木と紅葉の保全問題です。全長約300メートルにわたり146本の巨木が整然と連なるこの景観は、遠近法を用いた並木設計の傑作として世界屈指の美しさを誇ります。

事業計画上、イチョウ並木そのものを直接伐採するわけではありません。しかし、設計図面上、新神宮球場の外壁が並木の最も近い樹木からわずか約8メートルの位置まで迫る構造となっていたことが判明し、専門家や環境団体に強い衝撃を与えました。樹木の根は枝の広がりと同等以上に地下深く広く張っており、球場基礎工事に伴う大規模な掘削と地下水脈の遮断が、イチョウの吸水機能を奪って立ち枯れを引き起こすリスクが深刻視されたためです。

この危機に対し、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(ICOMOS)国内委員会は、計画の即時撤回を求める「イコモスによる警告(ヘリテージ・アラート)」を正式に発出しました。世界的遺産の危機を告げるこの国際警鐘は、事業者が主張する「樹木への影響は軽微」という見解の科学的根拠を厳しく問い直す契機となりました。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。