世界で一番小さい国バチカンの真相!Tdl未満の面積と独立の理由
ネット上の雑学記事やSNSでは、「世界で一番小さい国はバチカンではなくシーランド公国ではないか?」という言説が定期的に拡散されます。しかし、国際法および外交の専門的見地から見ると、これは明確な誤解です。
シーランド公国(Principality of Sealand)とは、イギリス南東部沖合の公海上に建設された旧軍事要塞(ラフス・タワー)を、1967年に元イギリス陸軍少佐パディ・ロイ・ベーツが無断占拠し、自ら「公国」として独立宣言した自称国家です。その面積はわずか約0.004平方キロメートル(テニスコート2面分程度)しかありません。
しかし、1933年のモンテビデオ条約が定める国家成立の4要件(永久的住民、明確な領域、政府、他国と外交関係を結ぶ能力)を満たしているか否か以前に、国連加盟国を含む世界中のどの主権国家からも正式な国家承認を受けていません。国際法上の位置づけとしては「ミクロネーション(自称国家・私設国家)」に過ぎず、公式な独立国としてカウントすることは不可能です。
また、マルタ騎士団(ロードス及びマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会)のように、領土を持たないものの100カ国以上と正式な外交関係を結んでいる主権実体も存在しますが、「領土を持つ独立国」として国連常任オブザーバー資格を有し、国際秩序の中で確固たる主権を行使しているのは、名実ともにバチカン市国だけです。