黒死病の絶望を打ち破るペスト薬の真実!現代医学の最新知見と予防
ペスト克服の真の第一歩は、病因であるペスト菌(Yersinia pestis)の同定から始まった。1894年、香港でペストが大流行した際、日本から現地へ派遣されたのが凄腕の細菌学者、北里柴三郎である。彼は劣悪な環境下で精力的に患者の血液や組織を調査し、フランスのアレクサンドル・イエルサンとほぼ同時に原因菌を発見するという快挙を成し遂げた。
この世紀の発掘は、迷信の域を出なかった感染症対策を近代的な感染症医学へと脱皮させた。病原体が目に見える細菌であると証明されたことで、消毒、検疫、そして後の治療薬開発へとつながる科学的な道筋が一気に拓かれたのである。