【2026年現地ルポ】カナダ山火事が引き起こす「地球規模の危機」—北米を包む大煙霧と日本への波及リスク
専門家たちが最も懸念しているのは、地球の「炭素貯蔵庫」として機能してきたカナダのボリアル森が、逆に大量の二酸化炭素を排出する側に回ってしまう現象だ。この広大な森林帯には、何千年間にもわたって蓄積された炭素が泥炭層や樹木の中に閉じ込められている。
火災によって莫大な炭素が一度に大気中へ放出されれば、地球温暖化がさらに加速し、それが翌年以降の山火事をいっそう深刻化させる。この「負のフィードバックループ」が一定の限界点(ティッピングポイント)を超えると、地球全体の気候システムを取り返しのつかない形で変貌させる恐れがあると、気候科学者たちは警鐘を鳴らし続けている。