映画すみっコぐらしで大人が号泣する理由とは?全作の評判と感動の秘密
映画すみっコぐらしの知名度を一気に押し上げた第1作『とびだす絵本とひみつのコ』の感想を語る上で避けて通れないのが、ゲストキャラクター「ひよこ?」の存在とその結末です。ネット上では公開当時、一部で「鬱展開」「パスカの受難」「実質的な奈落もの」といった過激なスラングで評され、大きな話題となりました。
物語の終盤、絵本の世界から脱出するために出口を目指すすみっコたちですが、驚愕の事実が明かされます。「ひよこ?」は他の絵本から迷い込んできたキャラクターではなく、絵本の白紙ページに描かれた名もなき落書きだったのです。白紙の世界に生まれたひよこ?には帰るべきページ(物語)がなく、絵本の住人であるため現実世界へ脱出することもできません。
外界へ連れ出すことが叶わないと悟ったすみっコたちが下した決断は、奇跡を起こして無理やり連れ出すような安易なハッピーエンドではありませんでした。彼らは現実世界へ戻った後、絵本を開き、白紙のページにペンを取ってひよこ?のための「仲間たちの絵」を描き足していきます。この「冷酷な世界のルール(制約)を受け入れた上で、自分たちにできる最大の愛とやさしさを届ける」という着地点こそが、酸いも甘いも知る大人の涙腺を決壊させた決定的な理由です。