研究者になるには?進路と年収の現実・やめとけと言われる真相
研究者への第一歩は、大学の学部選びから始まります。将来どの分野で研究を行いたいかによって、研究者になるための学部選びは極めて重要です。理系であれば理学部、工学部、農学部、薬学部、医学部などが主要な母体となり、文系であれば文学部、法学部、経済学部、社会学部などが研究室への入り口となります。しかし、学部を卒業しただけで「研究者」と名乗れるポストに就くことは、現代ではほぼ不可能です。
必須となるのが大学院進学です。大学院は「博士前期課程(修士課程:2年間)」と「博士後期課程(博士課程:3年間)」の計5年間に分かれており、ここでどのルートを選ぶかによって将来のキャリアが決定づけられます。
ここで知っておくべきは、文系と理系の違いによる進路の圧倒的な乖離です。理系分野では、学部生の7〜8割が修士課程に進学し、その大半が修士号を取得して民間企業の企業研究職や開発職へと就職します。理系の場合、修士卒の段階で研究者・技術者としての基礎能力が企業から評価されるため、堅実なキャリアパスが確立されています。
対照的に、文系の修士進学率は数パーセント程度に留まります。文系で研究者を志す場合は、学部・修士からそのまま博士課程ルートへと進み、学術論文を積み上げて大学教員を目指すのが通例です。しかし、文系博士に対する民間企業の求人は理系に比べて極めて少なく、一度博士課程に足を踏み入れれば、研究者として生き残るか、非正規の道をさまようかという極端な二者択一を迫られる過酷な構造が存在します。