人間関係を突然断つ「リセット症候群」の心理とSns世代のリアル

人間関係を突然断つ「リセット症候群」の心理とSns世代のリアルにまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

臨床心理学の現場においても、この現象に対する分析が急速に進んでいる。公益社団法人日本心理学会の最新発表や調査によれば、人間関係のリセット衝動を経験したと答えた割合は、若年層のみならず30代・40代の働く世代においても増加傾向を示している。厚生労働省が公表したメンタルヘルス関連の最新動向でも、職場やプライベートにおける「孤立の選択」が新たな心理的リスクとして注目されるようになった。

研究データが浮き彫りにしたのは、リセット行為に陥りやすい人々に共通する「高すぎる共感性」と「葛藤回避の傾向」だ。彼らは他者の感情の変化に極めて過敏であり、些細な不和に対しても「自分が悪かったのではないか」と過剰に自己責任を感じてしまう。相手と本音で議論し、時間をかけて信頼関係を再構築するプロセスを恐怖と感じるため、関係が崩れる前に自ら関係を終わらせる「先手打つの撤退」を選択する。つまり、リセットは投げやりな自暴自棄ではなく、傷つくことを避けるための極めて切実な自己防衛策なのだ。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。