楽譜の歴史を徹底解剖!最古の記譜から五線譜誕生の謎まで全解説
人類が歩んできた音の記録技術をわかりやすく整理すると、以下のような変遷を辿っています。
【楽譜の歴史・主要年表】
・紀元前後:古代ギリシャで文字譜による「セイキロスの墓碑銘」が成立
・9〜10世紀:グレゴリオ聖歌の伝承補助として「ネウマ譜」が登場
・11世紀前半:グイード・ダレッツォが線を用いた記譜法とドレミ唱法を確立
・13〜14世紀:音の長さを明確に示す「定量記譜法」が考案される
・16〜17世紀:楽器の普及と多声化に伴い「五線譜」およびト音記号が定着
・1501年:ペトルッチによる活版楽譜印刷が開始され、楽譜が広く流通
・1879年(明治12年):日本の音楽教育に五線譜が導入される
・20世紀中盤〜:前衛音楽における「図形楽譜」の登場と記譜の解体
1950年代以降の現代音楽の世界では、五線譜の枠組みすら問い直されました。ジョン・ケージや武満徹といった作曲家たちは、従来の音階や小節線では表現しきれない不確定性や音のテクスチャーを表現するため、幾何学模様や絵画のような「図形楽譜」を生み出しました。
演奏者に自由な解釈を委ねる図形楽譜は、「音を正確に固定する」という楽譜本来の目的を越え、「演奏者のインスピレーションを引き出す触媒」へと記譜の概念を拡張させました。