民俗学とSfの奇跡的融合!柴田勝家が描く知性の未来と驚きの素顔
彼の評価を決定づけた代表作の一つが、『アメリカン・ブッダ』である。SFマガジンなどの媒体で発表された傑作短編を収録し、ハヤカワ文庫でも広く親しまれている同書は、アメリカ先住民の文化や仏教思想と最先端テクノロジーが融合した奇想天外な世界を描き出した。
出版業界において、宗教や神話をテクノロジーの文脈でアップデートする試みは決して新しくはない。しかし、柴田の作品が異彩を放つのは、信仰という極めて主観的な人間の営みを、情報理論やアルゴリズムの観点から鮮やかに解き明かしてみせる点だ。異文化への深いリスペクトと、知的ロジックの爽快感が同居する語り口は、国内外の読者を魅了し続けている。