長嶋茂雄の右手はなぜポケットに?脳梗塞と闘うミスターの壮絶リハビリ
長嶋氏を病魔が襲ったのは、日本中が悲願の金メダル獲得を期待していた2004年3月4日のことでした。当時、野球日本代表チームの監督としてアテネオリンピックの指揮を執る直前、自宅で倒れ都内の病院へ緊急搬送されました。
診断結果は心原性脳塞栓症(脳梗塞)。心臓にできた血栓が脳の太い血管を塞いだことで、一時は意識不明の重体に陥るほどの危機的な状況でした。一命を取り留めたものの、左脳の広範囲がダメージを受けた結果、身体の右側を司る運動機能に深刻な障害が生じ、重度の右半身麻痺と運動性失語症(言葉を発することが難しくなる症状)という過酷な後遺症が残ることとなりました。
「野球界復帰は絶望的ではないか」と囁かれるほどの状況でしたが、長嶋氏が自ら下した決断は、運命に抗い再び立ち上がることでした。