狂牛病ショックの闇に迫る!食肉業界のタブーと安全神話の崩壊
日本は当初、世界でも類を見ない「全頭検査」を導入し、国内外に強烈な安全アピールを行った。しかし、科学的な実効性の議論や莫大なコスト負担の問題から、段階的な月齢制限の緩和を経て、健康牛を対象としたスクリーニング検査は事実上廃止された。2026年現在の食品安全基準においては、特定危険部位(SRM)である脳や脊髄の徹底的な除去と、異常を呈した牛の選別検査が防御の主軸となっている。
だが、畜産業・食肉加工業の現場では、人手不足やコスト高騰が深刻化している。さらに、安価な肉を大量消費する外食産業の現場において、原材料のトレーサビリティが完璧に維持されていると言い切れるだろうか。規制が合理化され、人々の警戒心が薄れた現代だからこそ、国際的なサプライチェーンの隅々に潜むリスク管理の盲点を見落としてはならない。