子宮全摘後の体調不良はなぜ続く?卵巣を残しても不調が長引く理由と対策
術後の患者が口を揃えて訴えるのが、「少し動いただけで鉛のように体が重くなる」という異常な倦怠感です。子宮摘出後 疲れやすい 原因は、単なる筋力の衰えだけではありません。骨盤の深部に位置する子宮を摘出する手術は、開腹であれ腹腔鏡であれ、腹膜や靭帯、微細な神経ネットワークを切断する極めて大きな外科的侵襲を伴います。体表の傷は数週間で閉じても、体内の広範な傷口が修復される過程では、膨大な代謝エネルギーとタンパク質が細胞修復のために消費され続けます。
さらに、骨盤内には内臓の働きを司る「骨盤神経叢」が網の目のように張り巡らされており、手術操作による物理的刺激や術後の癒着、炎症反応によって子宮全摘 自律神経の乱れが引き起こされます。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスによって血管の収縮や血圧、体温を調整しているため、この調律が乱れることで、気温に関係なく急に汗が噴き出す子宮全摘出後 ほてり 動悸といった血管運動神経障害が引き起こされるのです。
加えて見逃せないのが精神面への影響です。病変を取り除いて安心したはずなのに、理由もなく涙が止まらなくなったり、将来への不安に襲われたりする子宮全摘後 うつ 気分の落ち込みを経験する人は少なくありません。これはホルモン分泌の乱高下に伴う神経伝達物質(セロトニン)の低下に加え、女性特有の臓器を失ったことによる無意識の「喪失感(子宮喪失症候群)」が複合的に引き起こす防衛反応といえます。