熱と喉の痛みの原因は?インフル・コロナ・溶連菌の判別と受診目安に関する疑問や疑問点を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。
急な発熱と咽頭痛が重なった際、外来診療の現場で真っ先に鑑別対象となるのが新型コロナウイルス感染症、季節性インフルエンザ、溶連菌感染症(A群β溶血性連鎖球菌)、そして急性扁桃炎の4つです。発症初期の数時間は判別が難しいものの、経過とともに現れる付随症状を観察することで、ある程度の傾向を掴むことが可能です。
日本感染症学会や各医療機関の臨床データによると、ウイルスの変異株によって症状の出方には微細な変化が生じているものの、基本的な病態メカニズムには明確な差異が存在します。特に「咳が出るかどうか」や「熱の上がり方」は、医師が問診時に最も注視するポイントの一つです。
疾患名喉の痛みの特徴・発熱パターン咳・鼻水の有無編集部の見解・鑑別ポイント新型コロナウイルス「ガラスの破片を飲み込むような」強い咽頭痛。37.5〜39℃前後の発熱。咳、鼻水、倦怠感、頭痛を伴うことが多い。喉の痛みが先行し、後から熱や咳が続くケースが目立つ。抗原検査キットでの確認が第一手。インフルエンザ38.5℃以上の急激な高熱、悪寒。喉の痛みは中等度〜高度。初期は咳よりも全身の関節痛・筋肉痛が優勢。「何時何分から急に具合が悪くなった」と特定できるほどの突発的な高熱と全身倦怠感が決め手。溶連菌感染症喉の激痛、扁桃腺の顕著な発赤・白い膿(白苔)。38℃台の熱。咳や鼻水がほとんど出ないのが最大の特徴。小児だけでなく大人の感染も多発。抗菌薬治療を怠るとリウマチ熱などの合併症リスクがある。急性扁桃炎唾液を飲むのも困難な左右いずれか、あるいは両側の激痛。38〜40℃の高熱。咳は出ないことが多い。首のリンパ節が大きく腫れる。細菌やウイルスの過労・ストレスによる増殖が契機。悪化すると扁桃周囲膿瘍へ進行し点滴が必要に。
喉の激痛がありながら「咳や鼻水が一切出ない」という場合、医学的な診断基準(Centorスコアなど)においても細菌性の溶連菌感染症や急性扁桃炎の確率が跳ね上がることが知られています。呼吸器症状がないからと安心するのではなく、むしろ細菌感染を疑う警戒心が必要です。