名優の血脈と受け継がれた命の格闘——夏八木勲さんの遺志を胸に紡ぐ「家族の絆」と再起への軌跡
父を看取ってから数年後、今度は娘自身の体に予期せぬ異変が訪れる。胸の違和感から病院を訪れた彼女に突きつけられたのは、乳がんという悲痛な診断だった。
頭が真っ白になるようなショックを受ける中で、彼女の脳裏に蘇ったのは、病魔と戦いながらも決して弱音を吐かなかった父・夏八木勲さんの姿だったという。「なぜ自分が」という絶望の淵に立たされながらも、父が命を賭して見せてくれた強さと誇りが、彼女の足元を暗闇の中で照らし出したのだった。