エネミーとは?ゲームや人間関係の敵・ヴィランとの違いを徹底解剖
エネミーという言葉は、社会学や大衆カルチャーの領域でも象徴的な意味を持ってきました。その代表例が「パブリックエネミー(Public Enemy:社会の公敵)」という概念です。
1930年代のアメリカ大恐慌時代、シカゴの犯罪王アル・カポネや銀行強盗ジョン・デリンジャーに対し、捜査当局(後のFBI)が「社会秩序を脅かす最大の敵」として名付けたのが始まりです。この言葉は後に、映画『パブリック・エネミーズ』や、人種差別や社会不正を告発する伝説的ヒップホップグループ「パブリック・エナミー」の名称としても広く知られるようになりました。
時代が下るにつれ、社会が規定する「エネミー」の性質も変容しています。かつては銃器を持った凶悪犯や対立国家がエネミーの象徴でしたが、情報化が進んだ現代では、フェイクニュースを拡散する扇動者、インフラを麻痺させるサイバーテロリスト、あるいはネット上で集団リンチを主導する匿名の攻撃者など、「姿の見えない悪意」が社会のエネミーとして認識されるようになっています。