さとう りさ 現代彫刻が紡ぐ対話と共創の軌跡
さとう りさは彫刻家としてだけでなく、翻訳者としても活動している。彼女が日本語訳を担当した絵本『すばらしい展覧会をつくろう』は、子どもたちにアートの世界を開く入口となる作品だ。
この絵本は、展覧会がどのように企画され、実現されるかをわかりやすく描いている。キュレーター、作家、技術スタッフ、広報担当者など、多くの人々の協力によって一つの展覧会が成立する過程を追う。
翻訳という作業は、言葉を置き換えるだけではない。文化的な背景、ニュアンス、リズムを別の言語で再構築する創造的な行為だ。彫刻制作と翻訳、一見異なる二つの営みは、実は「伝える」という共通の核を持つ。
子どもたちとアートの未来
『すばらしい展覧会をつくろう』の翻訳は、さとう りさの教育的な姿勢を示している。彼女は自身の作品を通じて大人たちと対話するだけでなく、次世代にアートの種を蒔こうとしている。
子どもの頃に良質なアート体験をすることは、感性や思考力の発達に大きな影響を与える。さとう りさは、彫刻家として、翻訳者として、そして恐らくは一人の大人として、この責任を自覚している。