フィブラストスプレーの効果と薬価|褥瘡治療の真価と正しい使い方
皮膚の深い層にまで達した褥瘡や虚血性・静脈性の難治性皮膚潰瘍治療薬として、フィブラストスプレーが第一線で選ばれる理由は、その圧倒的な「創傷治癒のアクセル役」としての生体活性にあります。
主成分であるトラフェルミンは、生体内に存在するbFGFと同一の構造を持つタンパク質です。創面に直接スプレーされると、毛細血管の新生を促すとともに、線維芽細胞を増殖させてコラーゲンの合成を力強く誘導します。これにより、血液循環が途絶えて白っぽく停滞していた創底に、血流に富んだ鮮紅色の肉芽組織が急速に盛り上がります。
一般的な外用軟膏(プロペト、ゲーベン、ユーパスタ等)が「浸出液のコントロール」や「感染制御」を主眼に置くのに対し、フィブラストスプレーは「組織そのものを増殖・再構築させる」という根本的な生体シグナルを直接創面に送り込みます。この作用機序の違いこそが、長期間ふさがらなかった難治性創傷を治癒へと導く最大の強みなのです。