小林誠デザインはなぜ熱狂と激論を呼ぶのか?異端の造形美と現在の評価
小林誠氏の手がけるメカデザインや演出プランは、作品が発表されるたびにSNSやコミュニティで大きな話題となります。その最たる例が、副監督およびメカニカルデザインを務めた『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』における反響でした。
同作において氏は、アンドロメダ級の大胆なバリエーション艦や、カラクルム級戦闘艦(大戦艦)が画面を埋め尽くす圧倒的な物量作戦、独特のディテールアップを施した艦艇を次々と投入しました。このアプローチに対し、ネット上の反応は大きく二分されることとなりました。
「小林誠氏にしか描けない狂気的な密度とスペクタクル感にしびれた」と熱狂する支持層がいる一方で、往年のヤマトが持っていた流麗なラインやクラシックなミリタリズムを愛するオールドファンからは「画面の情報量が多すぎて原作の情緒が薄れたのではないか」といった厳しい意見も寄せられました。しかし、こうした賛否両論の巻き起こりそのものが、氏のデザインが決して無難な商業主義に埋没しない、強烈な作家性の発露である証拠と言えます。