体外受精スケジュール完全網羅!採卵から移植までの期間と両立の極意
採卵周期における具体的な通院フローとタイムテーブルを追っていきましょう。ポイントとなるのは「生理何日目にクリニックへ行くか」と「自己注射のタイミング」です。
ステップ1:生理2〜3日目の受診(キックオフ)
採卵周期は、月経開始から2〜3日目の受診からスタートします。経腟超音波検査で卵巣に前周期の遺残卵胞がないかを確認し、血液検査で卵胞刺激ホルモン(FSH)やエストロゲン(E2)の基礎値を測定します。問題がなければ、その日から連日の排卵誘発(ゴナドトロピン製剤の注射投与や内服薬)を開始します。
ステップ2:卵胞発育チェックと自己注射(生理8〜10日目前後)
刺激開始から数日経った生理8〜10日目頃に再度受診します。エコーで複数の卵胞径をミリ単位で計測し、血液中のE2値と照らし合わせて成熟度を推し量ります。アンタゴニスト法の場合は、主席卵胞が13〜14mm程度に達したタイミングから、勝手な排卵を防ぐ拮抗薬(アンタゴニスト)の投与を並行します。
以前は連日の注射のために毎日クリニックへ通う必要がありましたが、現在はペン型自己注射キットが完全に普及しています。自宅やオフィスのパウダールームで1分程度で安全に皮下注射できるため、この期間の通院回数は格段に減少しました。
ステップ3:トリガー投与(採卵36時間前の厳密な指示)
卵胞が18〜20mm前後に育ち、成熟が確認されると、いよいよ採卵日が確定します。ここで極めて重要なのが、卵子の最終成熟を促す「トリガー」の投与です。hCG注射またはGnRHアゴニスト点鼻薬を用いますが、これは「採卵時刻のちょうど36時間前」に実施するよう分単位で厳密に指定されます。この時間を誤ると、未成熟卵しか採れなかったり、採卵前に排卵してしまったりするため、アラームを三重にかけるなど最も注意を払う瞬間です。
ステップ4:採卵手術当日(生理12〜16日目前後)
採卵当日は朝一番の来院が一般的です。局所麻酔または静脈麻酔(鎮静下)のもと、経腟エコーで見ながら細い針で卵巣内の卵胞液を吸引し、卵子を回収します。手術時間自体は10〜20分程度ですが、麻酔のリカバリーや術後の止血確認を含めて半日程度の院内滞在が必要です。同日にパートナーの精液を提出し、状態に応じて体外受精(コンベンショナルc-IVF)または顕微授精(ICSI)が施されます。