キョチョンチキン日本再上陸はある?六本木撤退の真相と2026最新動向
キョチョンチキンは2015年12月、東京・六本木交差点近くの一等地に日本第1号店を大々的にオープンさせました。連日大行列を作り、日本市場への定着が期待されたものの、オープンからわずか約9か月後の2016年8月末に突如閉店し、日本市場からスピード撤退しました。この異例の早期撤退の背景には、外食ビジネスにおける3つの明確な敗因が存在します。
第1の要因は、「ブランドのポジショニング戦略のズレ」です。韓国本国におけるキョチョンチキンは、誰もが気軽にデリバリーやテイクアウトで楽しむカジュアルな大衆食です。しかし、日本進出時に設定された六本木店は、1階・2階を合わせた約80席の大規模な高級バー・ダイニングスタイルを採用しました。内装やサービスをラグジュアリーに仕立てた結果、客単価が高騰し、本来の大衆的な魅力が薄れてしまったのです。
第2の要因は、「チメク(チキン×ビール)文化の市場浸透の早すぎたタイミング」です。現在でこそ韓国ドラマやK-POPブームの影響で「フライドチキンをつまみにビールを飲む」スタイルは日本でも広く定着しましたが、2015〜2016年当時はまだ一部のファン層に留まっていました。日本でチキンといえば「KFC」や「コンビニのホットスナック」という低価格ファストフードのイメージが根強く、1羽2,000円〜3,000円台の価格設定に対する消費者の納得感が十分に醸成されていませんでした。
第3の要因は、「六本木という超一等地における高額な固定費と回転率の悪化」です。夜間のアルコール需要に依存するバー業態をとったため、昼夜を通じたテイクアウトやデリバリーによる高回転モデルが機能せず、高額な家賃と人件費を回収しきれなくなったことが致命傷となりました。