果汁を逃さず薄皮も消える!プロ直伝オレンジの切り方完全解説
日本のフランス料理界を牽引し続けるフランス料理シェフの三國清三氏は、柑橘をはじめとする果実の扱いにおいて、常に素材への深い敬意と無駄のない身体操作を提唱してきた。三國氏の鮮やかな手さばきは、まさにフルーツカッティングの真髄を物語っている。
プロの現場では、果実を宙に浮かせるように片手で保持し、手首のスナップとしなやかなナイフワークだけで一瞬にして外皮を剥き終える。果肉に余計な圧力を一切かけないため、断面の細胞が破壊されず、提供される瞬間までみずみずしさと張りが保たれるのだ。
皿の上に散らされたカルチェは、単なる付け合わせにとどまらない。肉料理の脂をさっぱりとリセットする酸味のアクセントとして、あるいは魚介の繊細な風味を引き立てるジュレの相棒として、計算し尽くされたサイズと角度で配置される。家庭料理でもこの思想を取り入れ、サラダやカルパッチョに添えるだけで、一気に本格的なビストロの趣が漂う。