破産者マップの現在と閉鎖の真相|運営者特定と賠償判決・削除法
破産者マップ事件の経緯を振り返ると、問題のサイトが開設されたのは2019年3月15日のことでした。サイト管理者は、政府が発行する官報に掲載された過去十数年分の自己破産者データ(氏名、住所、破産手続開始決定日など)を独自にデータベース化し、地図上にピンを立てて閲覧できるシステムを公開しました。誰でも近隣の破産者を検索・閲覧できる仕組みはSNSを中心に瞬く間に拡散し、サーバーが一時ダウンするほどのアクセスを集めました。
当然ながら、掲載された当事者からは「就職活動や近隣関係に深刻な悪影響が出た」「家族に破産歴が知られ、生活が破綻した」といった悲痛な叫びが相次ぎました。事態を重く見た日本弁護士連合会や全国各地の有志弁護士は即座に対策弁護団を結成し、違法性の追及を開始。行政側も迅速に動き、国の個人情報保護委員会による勧告や行政指導が行われる事態となりました。
開設からわずか1週間余りが経過した2019年3月19日、世論の猛反発と法的包囲網に直面したサイト運営者は、公式SNS上で「多くの関係者に迷惑をかけた」と謝罪文を投稿し、サイトの閉鎖とデータの削除を宣言しました。しかし、一度ネット上にばら撒かれたプライバシー情報の回収は極めて困難であり、問題の根の深さを浮き彫りにしました。