カンヌ騒然の奇作『ユニバーサル ランゲージ』が放つ衝撃の正体

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本作の舵を取ったのは、短編や前作『二十世紀』で狂気的なビジュアルセンスを証明した鬼才マシュー・ランキン監督だ。彼が長年温めていた「もしも故郷ウィニペグがテヘランと地続きだったら」という突拍子もない妄想が、この怪作の起点となった。

そのヴィジョンに血肉を与えたのが、共同脚本を手掛け、自身もツアーガイド役として怪演を見せたピルーズ・ネマティである。彼らが目指したのは、単なるパスティーシュではない。かつて世界を魅了したイラン映画黄金期の詩的なリアリズムと、カナダのアヴァンギャルドな映像感覚の融合だ。綿密に計算された構図と、あえて抑揚を抑えた台詞回しが生み出す間合いは、観る者の笑いと当惑を同時に誘い出す。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。