ラファエル・ナバスの芸術世界|土と鉄と情熱が生み出す奇跡の造形美
ラファエル・ナバスの創作の原点は、イベリア半島の豊かな自然と光に満ちた地中海文化にあります。1964年、スペインに生まれた彼は、幼少期から絵を描くことやモノを作ることに深い没頭を見せました。美術の専門教育を受け、造形芸術への造詣を深めたナバスは、自らの表現の場を世界へと広げていきます。
彼にとっても大きな転機となったのが、1990年代の訪日でした。日本の伝統文化や美意識に惹かれたナバスが最終的に辿り着いた地が、愛知県常滑市です。日本六古窯の一つとして千年以上の歴史を持つ常滑焼の町は、土とともに生きる人々の熱気と職人たちの手技で溢れていました。
異国の異邦人であったナバスを、常滑の地は温かく迎え入れました。常滑の滑らかな朱泥や荒々しい陶土は、彼の自由奔放なスケッチと共鳴。伝統的な窯業のルールに縛られることなく、独自の視点で土と対話する準備がここで整ったのです。