職務質問はどこから違法?最高裁が無罪を認めた判例と拒否の境界線

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職務質問の法的根拠は、警察官職務執行法第2条に定められています。同条第1項では、「異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者」等を停止させて質問することができると規定されています。

ここで極めて重要なのが、同条第3項の規定です。「前二項に規定する者は、刑事訴訟に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して警察署、派出所若しくは駐在所に連行され、若しくは答弁を強要されることはない」。つまり、職務質問はどこまでも「任意」の協力に基づくものであり、令状のない強制捜査は許されていません。

古くからの重要判例である米満事件 最高裁判決(最判昭29.7.15)以降、判例は「警察官職務執行法2条1項の停止・質問は任意捜査であり、相手の意思を制圧する有形力の行使は原則として許されない」という大原則を維持しています。職務質問に伴う任意同行の限界と違法ラインについても、同行を拒絶している市民を物理的に囲い込んで退路を塞いだり、腕を掴んで無理やりパトカーに乗せたりする行為は、実質的な令状なき逮捕(不法逮捕)として違法と評価されます。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。