木の幹に穴や白い粉?枯れる危険サインと内部構造から学ぶ救済術
庭木や果樹の異変で最も相談件数が多いのが、幹の表面に現れる外見上の異常です。これらは単なる汚れや経年変化ではなく、木を内部から蝕む害虫の活動痕であるケースが大半を占めます。
まず、幹の根元や中腹に直径数ミリ〜1センチほどの穴が開き、その周囲に細かな木くず(フラス)が堆積している場合、テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)の食害が疑われます。テッポウムシは幹の内部をトンネル状に食い進み、水や養分の通り道を物理的に切断します。1匹入り込んだだけでも若木なら数ヶ月で枯死に至るため、針金で内部の幼虫を刺殺するか、専用ノズル付き殺虫剤を穴の奥深くまで噴射して完全に駆除しなければなりません。
一方、幹や枝の表面にまるでカビや雪が付着したかのような白い粉・綿状の物体が広がっている場合は、カイガラムシ類(コナカイガラムシやヒモワタカイガラムシなど)の集団寄生が原因です。カイガラムシは樹液を吸い尽くして樹勢を衰えさせるだけでなく、排泄物が引き金となって「すす病」を誘発し、光合成を著しく阻害します。成虫になると強固なロウ物質の殻に覆われて薬剤が効きにくくなるため、見つけ次第ブラシで物理的にこすり落とすか、幼虫の発生期に合わせた的確な薬剤散布が求められます。