犬の耳が臭い・黒い耳垢の正体は?マラセチア外耳炎の原因と最新治療

犬の耳が臭い・黒い耳垢の正体は?マラセチア外耳炎の原因と最新治療に関する気になる情報を初心者にも親しみやすくまとめました。今すぐチェックことができます。

SNSや獣医療コミュニティ、知恵袋などの相談窓口を見ると、「薬をもらって一度良くなっても、数週間後にまた黒い耳垢が出てくる」「病院を3軒変えたが治らない」といった切実な声が後を絶ちません。なぜ犬の外耳炎は治らない・再発を繰り返すのでしょうか。取材と臨床現場のデータから見えてきたリアルな理由は以下の3点に集約されます。

第一に、中途半端な治療中止による「耐性化・再燃」です。点耳薬を数日間さして痒みが引くと、愛犬が嫌がるのを不憫に思って投薬をやめてしまう飼い主が少なくありません。皮膚の深部に潜むマラセチアが根絶されていないため、わずかな皮脂分泌をエサにしてすぐに元通り増殖します。

第二に、「耳垢の栓」による薬液のブロックです。耳道の奥深くにべっとりとした耳垢が詰まったまま点耳薬を垂らしても、薬剤が患部粘膜に到達しません。プロによる徹底した耳洗浄が行われていない状態で薬だけを使っても十分な効果は得られません。

第三に、耳道壁の慢性的な器質的変化(不可逆的な狭窄)です。長期間の炎症を繰り返した耳は、皮膚が象の肌のように硬く分厚くなり(苔癬化)、耳の穴自体が塞がってしまいます。こうなると空気の通り道が完全に遮断され、常時マラセチアの温床となってしまうため、内科的治療だけでは限界を迎え、外科的な耳道切開手術を検討せざるを得ないケースもあります。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。