仙台城跡の伊達政宗像は今どうなった?地震修復の真相と両目の謎

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仙台城本丸跡に立つ伊達政宗騎馬像の前に立つと、青空を突くような三日月前立の兜と、今にも駆け出しそうな駿馬の筋肉美に目を奪われます。現在、伊達政宗像の修復は完了しており、極めて万全な保存状態で一般公開されています。しかし、ここに至るまでの道のりは、日本の文化財修復史に残る緊迫したドラマの連続でした。

発端となったのは、2026年3月16日夜に発生した福島県沖を震源とする最大震度6強の地震です。激しい揺れによって馬の右後足の接合部などが破断し、像全体が東側(右側)へ約16度も大きく傾斜しました。仙台市教育委員会や報道各社の記録映像にも残されたその痛々しい傾きは、「今にも崩落するのではないか」と全国の歴史ファンに強い衝撃を与えました。

傾斜の進行を防ぐ緊急固定作業を経て、2026年7月、騎馬像は慎重に台座から吊り上げられて解体され、東京都内の専門工房へと移送されました。そこで行われた地震・傾き修復の経緯は、極めて高度な技術の結晶です。

修復チームは、金属疲労を起こした馬の脚部内部に強靭なステンレス製補強ロッドを挿入。さらに、像内部の空洞を活かして揺れのエネルギーを逃す特殊な耐震構造を組み込みました。表面のブロンズには長年の風雨による腐食を取り除きつつ、建立当時の重厚な黒漆調の風合いを蘇らせる保護塗装が施されています。

約8カ月間の精密な作業を経て、騎馬像が青葉城跡へ帰還したのは2026年3月末のことでした。仙台市教育委員会による公式発表の通り、震度6強クラスの激震にも耐えうる免震・耐震構造へと生まれ変わった政宗公は、以前にも増して誇り高く仙台平野を見守り続けています。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。