なぜ宇都宮・大谷町が今熱い?巨大地下空間と再開発の真相に迫る
地下空間のインパクトに圧倒された後に訪れたいのが、地上に息づく石仏と信仰の歴史です。国の特別史跡および重要文化財に指定されている大谷寺(おおやじ)は、巨岩が覆いかぶさる洞窟の中に本堂が建てられた珍しい寺院です。堂内の岩壁に直接彫られた「大谷観音(千手観音立像)」は、平安時代初期(810年頃)の作と伝えられる日本屈指の磨崖仏であり、シルクロードの仏教美術との深いつながりを想起させます。
大谷寺から歩いてすぐの場所にそびえ立つのが、高さ約27メートルを誇る「平和観音」です。第二次世界大戦の戦没者供養と世界平和を祈念し、採掘場跡の岩壁に大谷石の職人がすべて手作業で6年の歳月をかけて彫り上げました。胴体脇の階段から展望デッキに登れば、観音様の視線と同じ高さから大谷町のダイナミックな岩山群を一望できます。