「だってしょうがないじゃないか」の真実!えなりかずきと渡鬼の裏側
言っていないセリフが、なぜ本人の代名詞となったのか。その答えはものまね芸能の爆発的ブームにある。お笑いタレントやトップモノマネ芸人たちが、彼の特徴的な声質と眉根を寄せる表情を極端にデフォルメして表現する際に編み出したのが、あの強烈なフレーズだった。
視聴者はバラエティ番組で繰り返される強烈なパロディを観るうちに、それがドラマ本編のセリフであるかのように錯覚していった。本物のドラマの重厚な展開よりも、バラエティが提示した記号化されたキャラクター像の方が、お茶の間の記憶に強烈に定着してしまったわけだ。メディアミックスが加速した時代ならではの、興味深い逆転現象と言える。