愛犬の命を守る!犬の肺水腫の初期症状と余命・緊急対応マニュアル
動物病院に到着後、急性期の肺水腫に対して行われる主軸の医療介入は、肺に溜まった水分を体外へ強制排出させる利尿剤治療と、酸素濃度を高めたICU(集中治療室)ケージ内での酸素吸入療法です。
急性期治療では、即効性のあるループ利尿薬(フロセミド等)や血管拡張薬(ニトロプルシド、硝酸薬など)、強心薬(ピモベンダン注射薬)を静脈または皮下投与し、尿として余分な水分を急速に排泄させます。近年では腎臓への負担を抑えつつ強力な利尿効果を発揮するトラセミド等の薬剤選択も進んでいます。肺水腫が劇的に改善する一方で、利尿剤の大量投与は急性腎障害や脱水、電解質異常を引き起こすリスクがあるため、血液検査で腎数値を厳重に監視しながら投与量の微調整が行われます。
急性期を乗り越えて退院できた後、自宅療養において極めて強力なセーフティネットとなるのが酸素ハウスのレンタルです。動物病院と同じような30〜40%の高濃度酸素環境を自宅のリビングに構築できるため、天候の悪化や気圧の低下、夜間の急な息苦しさに対しても、ケージに入れるだけで愛犬の呼吸を劇的に楽にすることができます。心臓病がステージC(肺水腫既往歴あり)に進行した段階で、かかりつけ医と相談のうえ事前にレンタル契約を結んでおく飼い主が主流となっています。