凍結胚移植のフライングはいつから?Bt時期や陰性からの逆転を徹底検証
フライング検査において最も危険な落とし穴が、移植周期に使用される注射薬による「偽陽性」です。黄体補充や排卵誘発、あるいは着床環境改善の目的で「hCG注射」や「オビドレル」が処方されている場合、体内に残存した外因性のhCGに検査薬が激しく反応してしまいます。
製薬会社の医療用医薬品添付文書および薬物動態データによると、注射されたhCGの血中半減期は約24〜36時間とされています。投与量によって体外へ排泄されるまでの日数は大きく異なり、一般的な目安は次の通りです。
- hCG3000単位:投与後およそ5〜7日間影響が持続
- hCG5000単位:投与後およそ7〜10日間影響が持続
- hCG10000単位:投与後およそ10〜14日間影響が持続
- オビドレル皮下注250μg:天然型hCGの約6500単位に相当し、投与後およそ8〜10日前後は尿中に検出される
「BT6で綺麗な陽性線が出た」と歓喜したものの、実は移植日直前に打ったhCG注射の薬効残り(偽陽性)だったという悲劇は後を絶ちません。自力で分泌されたhCGなのか、それとも注射の影響なのかを見極める唯一の方法は、「同じ時間帯、同じ検査薬で連日検査を行い、線の濃淡の推移を比較すること」です。
注射の影響だけであれば、日を追うごとに陽性線の濃さは薄くなっていきます。逆に、BT6、BT7、BT8と進むにつれて日増しに線が濃くなっている(BT8の濃さがBT6を明確に上回っている)場合は、外因性hCGが代謝されつつ、自前の絨毛組織から新規のhCGが活発に産生されている証拠と判断できます。